**

建築パース屋:プレゼン工房のブログ

絵心の有る無し

建築パースの制作をしていて、割と感じるのは対象物件の周りの景色である。
現実の周りの景色を一切無視して添景を作成する方法も勿論有るが、
なるべくスムーズに作業が終わる事を考えると、現場の状態を描写せざるを得ない。
実際とは無関係にかっこ良い綺麗な環境の中に当該建物を配置すれば見栄えは良くなるだろうが、「現場はこんな風ではない」と異論が出れば当然描き直しになる。自ずと現場の状況を優先させる事になる。
今はグーグルアースで居ながらにして現場の写真画像が手に入る。誠に有り難いのだが、多くの場合いや全てと言って良いが、全く絵にならない場合が殆どだ。
せっかくモダンなデザインの建物を作成しても近くに安アパートや電線電柱ばかりが目立つのが日本の風景である。勿論電線電柱は消してしまうが、安アパートをどうごまかすかに苦慮する。
欧米のものの考え方価値観では、まず「絵になるかどうか」「ビューティフル」が物差しの基準になっているのではないだろうか?
結局そういうコンセプトで作っていくと結果は評価が高いものが出来る。
日本では何故こう(絵になるプラン)考えないのかといつも思う。
毎度悲しい風景に悩みながらのパース制作だが、欧米の大規模で大胆なデザインと絵になる自然環境はますますデザインが映える。
現実そんな案件の仕事など今迄関わった事が無い。
なんとかそういう大きな提案仕事がしてみたいと願っているのだが、どういう方法でプレゼテーションしていったら効果的なのか思案している。